MASDAC TALK
- MASDAC×LEADER
- リーダー対談
INTRODUCTION
マスダックという組織を
進むべき方向へと導きながら、
社員一人ひとりの成長を見守るリーダーたち。
ここでは、長年にわたりマネジメントに
携わり続けている二人のリーダーの会話から、
その果たすべき役目や、
目指していきたい未来について紐解いていく。
- 川瀬 輝雄
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1996年入社
取締役 食品機械事業本部 本部長
- 黒﨑 宣克
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2004年入社
食品機械事業本部 生産本部
充填ラインソリューション部 部長
リーダーとして、お客様と会社の仲間を大切にする
- 黒﨑
- 私たちは、以前も採用パンフレットに掲載させてもらったことがありましたよね。当時、私は入社4年目で若手設計者の一人でした。
- 川瀬
- そうですね、当時生産部門はプロダクトチーム制の部隊編成になっていて、私もオーブン・スチーマーを製作する部隊の電気設計を担当していました。オーブンやスチーマーの制御盤設計やプログラム作成、機械試運転等をやっていましたね。
あれから13年経ち、4月から事業統括責任者という立場となって、仕事の内容もだいぶ様変わりしました。昨年度も生産本部の責任者だったので、自ら機械を触る機会も少なくなっていて、どちらかといえば組織がどうすればきちんと機能し、パフォーマンスを上げられるかといった組織運営や課題設定・実行が主な職務ですね。
- 黒﨑
- 懐かしいですね。私はあの頃、充填成型機の設計に携わっており、受注案件の仕様の確認から始め、先輩社員に聞きながら設計し、時にはお客様工場へ試運転まで行っていました。
現在では、私も充填成型ソリューション部の責任者として、充填成型機のすべてを任されています。最近、私も現場の前線で仕事をするというよりも、部員の管理や仕事の振り分けなど全体のマネジメントが主な業務ですね。マネージャーは、部下に頼られる立場となりますが、自分で経験していない問題などが起こることも多々あって、その都度どういった判断を下していけばよいのか、常に頭を悩ませています。川瀬さんは、そういった状況に直面した際、どのように物事の判断をされていますか?
- 川瀬
- まずは、事実を正確に把握することが大事ですね。周りのメンバーに事情を聞いて、できるだけ一つひとつ地道に確認するようにしています。あとは、技術的な問題の場合もありますが、そうでない場合もあるので究極的な判断が必要な場合には、道徳的に正しいかどうかが、最終的な判断につながると思います。そういった意味で、「お客様のためにこの判断が正しいか」と、「会社や一緒に働く仲間にとってこの判断が正しいか」ということを考えます。そのうえで、「この判断をした結果、他に何か問題が起きないか」ということを考え、バランスをとりながら結論を出すようにしています。黒﨑さんの考え方も、大きく変わらないのではないでしょうか?
- 黒﨑
- たしかにそうかもしれません。結論としては、みんながうまくいく手段を考える、ということですよね。
- 川瀬
- そうですね。それが私たちリーダーの役割だと思います。
社員のモチベーションを高め、結果につなげるマネジメントを
- 黒﨑
- 川瀬さんは統括本部長という立場でいらっしゃいます。マネジメントをされる中で、どんなところに難しさを感じられていますか?
- 川瀬
- そうですね。チームとして一緒に仕事をすると個々の考え方や能力差・不確実さを考慮するのが難しいところです。能力差というのは、優秀かどうかということではなく、個々の得意不得意の部分のことで、強み・弱みを活かしながら業務を遂行していく仕組みづくりとコミュニケーションかと思います。そういった難しさを、きっと黒﨑さんも感じているかと思います。
- 黒﨑
- 確かに感じます。ですが、仕事が平準化せず特定の人に偏ってしまったりしてしまいます。
- 川瀬
- マネジメントの仕事として仕組みづくりをしていく中で、なるべく不安定な部分に頼らないような業務設計・人の配分を考えますけど、どうしても人の創造力に頼らざるを得ない部分が出てくるんですよね。作業だけなら良いのですが、当社の仕事は、お客様のご要望されるオリジナルのお菓子の生産設備をつくるといったところで、必ずどこかで個人の創造力が必要な場面が出てきます。
そうしたメンバーの能力差・強み・弱み・不確実性を意識しながら、チーム全体の能力や創造力を高めていくことがとても大切だと思います。
- 黒﨑
- ありがとうございます。そうですよね。そういった能力差などに加えて、個人の性格の違いなどにも左右されると考えています。それぞれの能力・個性をうまく取りまとめて導き、コントロールしなければならないところは、川瀬さんの意見と同じで難しいですね。だからこそ、皆のモチベーションをいかに高く保てるか、常に考えながらマネジメントをしなければならないと感じています。その結果、部下がお客様から良い評価を頂いたときは、自分のことのように嬉しく思いますよね。
- 川瀬
- 本当にそうですね。若い技術者が活躍し、お客様に喜んでいただいたうえで、結果が出せているところを見るのは、私も嬉しいです。そんな状況を増やしていくためには、それぞれの一歩踏み込んだ努力も欠かせないと思います。
彼らが創造力を発揮してお客様に喜んでもらい、結果を出すことで得られる「笑顔」を見た時に、チームを率いたり、組織を束ねたりするマネジメントの苦労は、このためにあると感じます。
組織の将来を見据え、新たな市場への挑戦を牽引する
- 黒﨑
- いま、マスダック全体が変革を遂げている最中だと思いますが、今後、川瀬さんが目指している将来像はありますか?
- 川瀬
- 食品の生産技術の開発・提供を通じて「世界の人々に安全でおいしい食品を食べて、幸せになってもらいたい」というマスダックの企業理念、これは普遍的で変わらない我々の思いです。この「美味しい笑顔」を共通語として、社員一人ひとり・チームが創造力を発揮して、お客様や世の中に喜んでいただける製品・サービスを提供していくことが、当社のメーカーとしての第一の使命になると思います。
黒﨑さんはこれからのマスダックについて何か考えていることはありますか?
- 黒﨑
- 私は、コーポレートスローガンである「Food Manufacturing Service Company 」、つまりこれまでの製菓業界だけではなく、食品業界全体に向けた当社の活躍を推進していきたいと考えています。マスダックには、お菓子屋さんがやりたいと思うことを実現できる知識やノウハウに加え、製造のはじまりから終わりまで、一貫してライン製造できる総合力があります。これらを活かして、食品業界においても「マスダックに依頼すれば大丈夫」と頼ってもらえるような存在になりたいですね。
- 川瀬
- そうですね。お客様のご要望にもオーダーメイドで応じることのできる技術力と、それらを組み合わせてライン化できる総合力は、マスダックの強みですので、お客様が困っているときこそ手を差し伸べられる企業でありたいですね。今、世の中は新型コロナウイルスの感染拡大や半導体不足など、さまざまな不安定要素で溢れています。こうした逆風が吹いているときこそ、予測管理などのマネジメントが非常に重要だと考えていますので、しっかりと計画を立てながら、一歩ずつでも前に進んでいければと思います。