ご活用事例
- どら焼き機
- どら焼き
株式会社くらや 様
くらやは、記録が残る明治13(1880)年を創業年とし、初代江見総五郎が店を開き、明治初期に中心街へ移転。以後、四代目までは京都で修行を積み、評判を高めてきた。城跡の松の朝露から着想した「松乃露」、市松人形のえくぼに見立てた「いちま」、旧津山藩別邸庭園の衆楽園にちなんだ「衆楽雅藻」の代表銘菓とともに四代百余年にわたり営んできた店は、五代目の稲葉伸次社長へと引き継がれた。
当時はバブル崩壊で手土産需要が減少。そこで製造の重心を朝生へと移して生どら焼を始めたところ爆発的に売れ始め、自動焼成機を導入した。その後も朝生や上生菓子など普段づかいの商品を強化し、代表銘菓を時代に応じて変えていくことに努めた。
そして、老舗くらやの経営の傍ら観光や町おこしの取り組みでも先頭に立ち地域の活性化に尽力してきた。中でも、津山産小麦の普及活動の一環として企画した「津山ロール」は、菓子組合で参加店を募り、各店舗が開発した商品を共通ブランドとして発売。2024年までで全店で7万本以上を売り上げた。店で製造している「桃太郎どら焼き」も、2023年から津山産小麦を100%使用している。
どら焼は2024年春、あんの絞りや焼印も自動化した生産量倍のラインに更新。店舗も改善を図りながら、140周年を機に、新たに指針「くらやがあってよかった!宣言」を掲げて取り組んでいる。代々の丁寧な仕事で、菓子を買う喜び、地域の魅力に気づく喜びを提供し、この先百年も『あってよかった』と思っていただける店を、みんなで目指していきたいと考えている。
所在地:岡山県津山市沼77-7
URL:https://www.kuraya.jp/
掲載号:マスダックニュース2024年10月号
自動どら焼機(SDR-KAM-16GD)
1996年にどら焼の生地を焼成する自動どら焼機(800個/時 生産)を導入。アフターコロナでどら焼の需要が伸び、増産を見越して、今年、餡充填を含めた全自動どら焼機(1600個/時 生産)に更新した。 これまでは、餡詰めと焼印工程を職人が担い、生産性向上と業務効率化が課題だった。倍 の生産能力をもつ全自動どら焼機を導入したことで、どら焼の製造に必要な人員は3名から1名に省人化。生産性が6倍になり、ゆとりある生産計画のもと、職人が他の専門的な仕事に能力を発揮できるようになった。また、以前にはなかった上火によって生地がよりふっくらと焼きあがり品質が向上。お客様からもおいしくなったとのお声が多く、売上も伸びている。今後も増産を視野に商品づくりや開発に取り組むお考えである。
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備中大納言を使ったつぶ餡の「蔵どら」。生地に津山産小麦を使い、中にあんときび餅を入れた「桃太郎どら焼き」。定番の「蔵どら」に焼印を押した「178どら」
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全自動どら焼機。1基で数種類のどら焼を生産している
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限定商品の「178どら」生産の様子。「178(いなば)」の焼印は、社長の名前にかけている
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あんこ入りの生クリームを挟んだ「生どら」。チョコクリームを挟んだ「チョコどら」。季節限定の「甘夏どら」
関連情報
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