ご活用事例

大塚製薬株式会社 徳島ワジキ工場様
大塚製薬株式会社様のホームページを見る

徳島県那賀郡那賀町

2010年11月号掲載

サーマルメディアオーブンの製品情報

「健康な人をさらに健康に」栄養製品を過熱蒸気の効果でさらに美味しく、効率的に生産

当社が開発した“過熱蒸気発生ユニット「ヒートプラス」”は、ユニット内で蒸気を加熱して過熱蒸気をつくり、ガスや電気を熱源とするサーマルメディアオーブンの炉内に、もうひとつの熱源として過熱蒸気を供給する装置である。

2010年5月、カロリーメイトの焼成用オーブンに、サーマルメディアオーブン・ヒートプラスを導入いただいた。その有効性について徳島ワジキ工場・山口工場長にお話を伺った。

見学通路から見た「サーマルメディアオーブン・ヒートプラス」

導入の経緯

徳島ワジキ工場は、同社の消費者向け一般製品(ニュートラルシューティカルズ)の代表的な商品のひとつである「カロリーメイト(ブロックタイプ)」のメイン工場として24時間稼動している。また、大豆を主原料とした「SOYJOY(ソイジョイ)」のバックアップ工場の役割も担っている。

大塚製薬様は2009年FOOMA JAPAN の展示会場にて本機をご覧いただき、ヒートプラスの効果として期待される“生産性アップ(効率化)・品質向上・省エネ効果”にご興味いただいた。テストに来社いただいた当初は大塚製薬様の所期の効果を出すことができなかったが、カロリーメイト、SOYJOY ともにさまざまなテストを繰り返し、焼きあがりは今までにない品質の向上が見られるようになった。

カロリーメイト ブロック。
左からチーズ味、フルーツ味、チョコレート味、ポテト味、メープル味

品質の向上

サーマルメディアオーブン・ヒートプラスによって、製品に現れた具体的な品質の変化については、「カロリーメイトの食感がとてもソフトになりました。パサつきがなくなってのどの通りが良くなった、という感じです。また、カロリーメイトもSOYJOYも、焼成によって素材感(風味・発色)が失われることなく出るようになりました」。

品質向上面において、「SOYJOYではより顕著に効果が現れました。大豆製品との親和性が高いです」と、今後の大豆製品の展開への有効性に期待をお持ちだ。

また、これまでバンドオーブンでの焼成で現れていた左右両端の過焼成の傾向も、今回ヒートプラスの導入によって改善され、より均一に“おいしそうな焼き色”に仕上がるようになったそうだ。

「味や香り、食感などの“感じる品質”はもちろん、見た目の“外観の品質”も大事なことです。これらを具現化できるシステムだと思います」と評価いただいた。

カロリーメイトを焼成中の「サーマルメディアオーブン・ヒートプラス」

生産能力は約1.6倍に

これまで徳島ワジキ工場にはカロリーメイト用(SOYJOY バックアップ)に50mと25mの2基のバンドオーブンが設置されていた。

サーマルメディアオーブン・ヒートプラス(50m)の導入によって、焼成時間が短縮、製品ピッチを詰めてもムラ無く焼成することができるようになった。これによりオーブンの本数をこれまでの2基から1基に集約。50mのオーブンで比較した場合、生産能力は約1.6倍になった。

今回の取り組みについて

生産風景は、見学者用通路から窓越しに見られるようになっている。今回の設備導入に至ったポイントを伺った。

「私たちの取組みに賛同して、一緒に新しいものづくりにチャレンジするメーカーとお付き合いしたい。今回の取組みでは良い結果が得られていますが、正直なところ機械の良し悪しより、厳しい要望や時間にもかかわらず一緒に取組んでくれたことが、導入の大きなポイントとなりました。マスダックは私たちの取組みを理解してくれたメーカーの1社だと考えています」

焼きあがったカロリーメイトはスパイラルコンベヤで冷まし、包装工程へ。ラインには多くの装置を組み込んでいるため、どこでトラブルが起きてもラインを止めずに復旧できるシステムになっている

今回の取り組みについて

過熱蒸気の特性を生かした焼成への期待効果

熱伝達特性

オーブンの対流熱・放射熱に加え、過熱蒸気の凝縮熱(食品に触れて熱を食品に与え、水に戻る)が加わることによって、より急速に加熱することができる。また過熱蒸気の比熱は0.46kcal/kg℃(加熱空気は0.24kcal/kg℃)と高く、効率的に食品を加熱することができる。

凝縮~乾燥特性

通常の焼成(加熱空気)では、食品から水分が失われるが、過熱蒸気を使用した場合、食品内部の水分を保持し食品表面だけを乾燥させて仕上げることができる。

低酸素濃度

炉内に過熱蒸気を入れオーブン内に元々存在していた空気を追い出すことで、酸素濃度を低下させ、油分の酸化を抑制した加熱が可能となる。

水蒸気と「過熱蒸気」について

水蒸気と「過熱蒸気」について水蒸気は状態の違いにより「飽和蒸気」と「過熱蒸気」に分類される。

飽和蒸気

沸点で蒸発した蒸気で、液体と気体が共存している状態。外気に触れると一部が凝縮して白い湯気(細かい水滴)が見える。ボイラーで発生する蒸気は基本的に飽和蒸気。

過熱蒸気

飽和蒸気をさらに加熱することにより、100℃以上の温度にした蒸気。無色透明で湯気も見えない。

関連情報

ページの先頭へ戻る
株式会社マスダック